暖かくなり始めた時期にヨギーの友人が集まると、ほぼ100%裸足のことが多いような気がする。冬の間も裸足で過ごすヨギーもいるほど。裸足で過ごす理由はそれぞれであると思うが、私の場合は靴下の窮屈さから逃げだしたかったのと、裸足の方が大地のエネルギーを吸収しやすいような気がして、いつでも裸足で過ごしていた。

雑誌の撮影で足の裏の写真が必要でカメラマンやスタッフの前で思い切り足を突き出したら、あまりに真っ黒に汚れた足の裏でみんなに失笑されたことがある。すかさずその場に居たヨガを実践されている方が「ヨギーは裸足でどこでも歩いちゃうから、常に足が汚いんですよ」なんてフォローをしてくれたものの、あまりの汚れ具合に急きょスタッフ方の足裏を写真に収めたのであった。

そんな私がこの一年ほど靴下の窮屈さを我慢してでも靴下を履き続けることを決意した本がある。足繁く通う自然食品店で見つけた【新版 万病を治す冷えとり健康法】という本である。ヨガを続けていても冷え性だけが治らず困っていた私だったが、この本に書いてある症状があまりに当てはまり、最終的には良かれと思い裸足で過ごしていたことが原因だなんてと驚愕した。冷えとり健康法とは、常に上半身よりも下半身を温かく保つこと、具体的には半身浴や食事療法、靴下を常に履くといったことである。

だまされたと思って始めてみようと試みた「冷えとり健康法」であったが、最初はなれない靴下の窮屈さと、冷えが解消していく上での好転反応である更なる冷えの感覚や、頭痛、上半身ののぼせ等に苦しんだ。

冷え性との別れはある日突然やってきた。と言うより、ある日ふと体が冷えていないことに気付いたのである。一年間苦楽を共に過ごした靴下様に感謝したのは言うまでもない。しかし、女性としてはさすがに春や夏は重苦しい靴下を脱ぎ捨ててサンダルを履いてお洒落もしたい。常に足を靴下で守ってきた訳だが恐る恐るサンダルにチャレンジしてみたところ、冷え性が解消されていると案外裸足で過ごしても快適に過ごせるようになっていることがわかった。

やっと健康的な裸足のヨギーになれた気がする。といっても、一年かけてすっかり冷えの抜けた私の足が裸足の開放感を味わえるのはヨガの時間やお洒落をしての外出時のみで、またすぐに窮屈な靴下の中へと戻されるのだけど。